2018/11/23~25に、丸善インテックアリーナ大阪にてグランドスラム(GRAND SLAM)が開催されました。
まずは、ハイライトをご覧ください!
大会1日目のハイライト動画です。
大会2日目のハイライト動画です。
大会3日目のハイライト動画です。
今年は大阪で開催!
毎年、東京体育館で開催されていたグランドスラムですが、東京オリンピックにむけて改修工事が行われていたため、今年は大阪の「丸善インテックアリーナ大阪」で大会が開催されました。
会場の雰囲気はこんな感じでした。
因みに、来年も大阪でグランドスラムが開催されます。
中学生以下は入場無料!
チケットは、前売券と当日券があり、前売券はローソンチケットで購入可能です!
価格は、次の通りでした。
・アリーナ指定席:前売券1800円、当日券2000円
・スタンド指定席:前売券1300円、当日券1500円
・スタンド自由席:500円
前売券の方が安く思われますが、発券手数料がとられるので、前売券と当日券で実際にかかる金額は変わりません。
そしてなんと、次の条件を満たせば中学生以下は無料で入場することができました。
・全日本柔道連盟に登録している
・無料入場票をもっている(※)
※無料入場票は全日本柔道連盟のグランドスラムのサイトでダウンロード可能です。
昨年も中学生以下は無料で入場できたので、おそらく来年も無料で入場できると思います。
せっかくの国際大会を身近で感じることができるので足を運んでみてはいかがでしょうか。
観客の入りがイマイチ?
大会は3日間行われたのですが、開場待ちで行列ができていたのは、阿部兄妹が出場する1日目だけで、2日目、3日目はそれほど開場待ちの列はありませんでした。
大会初日の写真です。後ろにも行列ができていました。
また、観客の入りが悪いせいか、最終日は観客席の片面を封鎖して、テレビに映る側に観客が集まるようにされていました。
毎年、東京で行われている国際大会が、たまたま大阪で開催されるとなったら、見に行く人も多いかな思っていたのですが、意外と少なくて驚きました。
テレビで放送されるから見に行かない、国際大会に興味がないから行かない、理由は様々だと思いますが、観客が少ないと盛り上がりに欠けるので、地元の方は、来年は応援に駆けつけてみてはいかがでしょうか。
どの試合もハイレベル!
さすが国際大会です!
出場している選手のレベルが高いので、1回戦から楽しめました。
今回、私が注目した試合を紹介したいと思います。
グランドスラム大阪 大会1日目
-60kgは、世界ランキング1位の永山竜樹選手の試合に注目しました。
技によるポイントで勝利することが多く、見ていて圧巻でした。
決勝戦の動画を載せておきます。
決勝戦以外の試合は、以下のリンク先で見ることができます。
-66kgは、阿部一二三選手と丸山城志郎選手の試合に注目しました。
阿部選手は、2015年の講道館杯で丸山選手に負けているので、もしかしたら丸山選手が勝つ可能性もあるのではないかと思っていたところ、丸山選手が阿部選手に勝利して本大会で優勝を果たしました。
-48kgは、世界ランキング1位の渡名喜風南選手と2位のムンフバット選手の試合に注目しました。-48kgには様々な国際大会で優勝を飾っているビロディド選手がいますので、東京オリンピックまでにどこまで力を伸ばせるか注目です。
-52kgは阿部詩選手の試合に注目しました。
初戦は、袖釣込腰で相手を秒殺し会場を沸かせました。
グランドスラム大阪 大会2日目
-73kgは、リオ・オリンピック金メダリストの大野将平選手とリオ・オリンピック-66kg銅メダリストの海老沼匡選手の試合に注目しました。
この二人は、講道学舎から高校までの先輩後輩ですので、どちらが勝つのか注目して見ていました。結果は、後輩の大野選手が技ありで勝利しました。
-81kgは、力強い技が印象的な佐々木健選手に注目していました。
見事オール一本勝ちで優勝を果たしました。初戦の試合を紹介します。
初戦以外の試合は、以下のリンク先で見ることができます。
-57kgは、カナダ国籍を取得し、東京オリンピックに向けて頑張っている出口クリスタ選手に注目しました。出口選手は準々決勝戦で玉置選手に敗退し、3位決定戦でも舟久保選手に敗退してしまい入賞なりませんでした。
日本で柔道を学んだ選手ですので、東京オリンピックではカナダ代表として出場できるように応援しております。
3位決定戦の試合を紹介します。
-63kgは、リオ・オリンピック金メダリストのトルステニャク選手に注目しました。トルステニャク選手は、準決勝で土井選手に敗退し、3位決定戦でも田代選手に敗退してしまい入賞なりませんでした。
今大会で優勝したのは、IJFワールド柔道ツアー初優勝の土井雅子選手でした。トルステニャク選手と土井選手の試合を紹介します。
-70kgは、世界選手権2連覇した新井千鶴選手に注目しました。
決勝戦の試合を紹介します。
グランドスラム大阪 大会3日目
-90kgは、高校生の村尾三四郎選手に注目しました。
1回戦から3回戦までは一本勝ちで勝利し、会場を沸かせましたが、準々決勝戦で敗退してしまいました。3位決定戦では勝利し、高校生ながら3位に入賞することができました。
初戦の動画を紹介します。
初戦以外の試合は、以下のリンク先で見ることができます。
-100kgは、ウルフアロン選手と飯田健太郎選手に注目しました。
ウルフ選手は優勝、飯田選手は3位に入賞されました。
グランドスラムでは、ウルフ選手が頭一つ抜けているような印象でした。
決勝戦の試合を紹介します。
+100kgは、リオ・オリンピック100kg金メダリストのクルパレク選手に注目しました。クルパレク選手は、2回戦で小川雄勢選手、準決勝戦で影浦心選手に勝利して決勝まで進みましたが、オランダのフロル選手に敗退しました。
決勝戦の試合を紹介します。
-78kgは、世界選手権で優勝した濱田尚里選手とリオ・オリンピック代表の梅木真美選手の対決に注目しました。
準決勝の試合を紹介します。
+78kgは、朝比奈沙羅選手と素根輝選手の対決に注目しました。
準決勝の試合を紹介します。
試合結果は次の通り!
-60kg
1位:R.NAGAYAMA(JPN)
2位:Y.ABULADZE(RUS)
3位:W.KIM(KOR)
3位:Y.OSHIMA(JPN)
-66kg
1位:J.MARUYAMA(JPN)
2位:H.ABE(JPN)
3位:A.GRIGORYAN(RUS)
3位:B.YONDONPERENLEI(MGL)
-73kg
1位:S.ONO(JPN)
2位:M.EBINUMA(JPN)
3位:A.TATSUKAWA(JPN)
3位:T.MACIAS(SWE)
-81kg
1位:T.SASAKI(JPN)
2位:K.KOHARA(JPN)
3位:T.NAGASE(JPN)
3位:V.ALBAYRAK(TUR)
-90kg
1位:S.MUKAI(JPN)
2位:N.VAN T END(NED)
3位:S.MURAO(JPN)
3位:E.TRIPPEL(GER)
-100kg
1位:A.WOLF(JPN)
2位:S.ELNAHAS(CAN)
3位:K.IIDA(JPN)
3位:J.FONSECA(POR)
+100kg
1位:H.GROL(NED)
2位:L.KRPALEK(CZE)
3位:K.KAGEURA(JPN)
3位:T.BASHAEV(RUS)
-48kg
1位:F.TONAKI(JPN)
2位:U.MUNKHBAT(MGL)
3位:H.ENDO(JPN)
3位:A.KONDO(JPN)
-52kg
1位:U.ABE(JPN)
2位:N.TSUNODA(JPN)
3位:A.SHISHIME(JPN)
3位:A.BUCHARD(FRA)
-57kg
1位:J.KLIMKAIT(CAN)
2位:M.TAMAOKI(JPN)
3位:H.FUNAKUBO(JPN)
3位:Y.KWON(KOR)
-63kg
1位:M.DOI(JPN)
2位:N.NABEKURA(JPN)
3位:A.NOUCHI(JPN)
3位:M.TASHIRO(JPN)
-70kg
1位:C.ARAI(JPN)
2位:A.BERNHOLM(SWE)
3位:S.NIIZOE(JPN)
3位:M.PINOT(FRA)
-78kg
1位:R.SATO(JPN)
2位:M.UMEKI(JPN)
3位:K.ANTOMARCHI(CUB)
3位:S.HAMADA(JPN)
+78kg
1位:I.ORTIZ(CUB)
2位:A.SONE(JPN)
3位:N.INAMORI(JPN)
3位:S.ASAHINA(JPN)
総評
グランドスラムを観戦していて、技によるポイントの評価が国内の大会と少し違っているように思えました。
例えば…
・相手を投げた時に肩が畳についていないとポイントが入らない
・寝技へ移行した後でも、帯取返等で相手の背中を畳につけるとポイントが入る
私も細かくルールを知っている訳ではないので何とも言えないのですが、国内の試合の方が旧ルールから抜け出せていなくて、ポイントの評価が甘いように思います。
※あくまで無知な私の意見です。
また、日本の女子選手は、寝技を積極的に取り入れており、立ち技ではなく寝技で決着をつける選手が多く見受けられたように思いました。
立ち技での決着の方が見ている側からすると面白いのですが、立ち技でのポイントは審判の判断に委ねることもあるため、審判の判断に左右されない寝技を積極的に取り入れるのは良いことだと思いました。
最後に、今までは国際大会の代表選考会で優勝できなかったけど、代表に選ばれた選手を見て、なぜ選ばれるんだろうと不思議に思っていたのですが、グランドスラムを観戦していると国際大会に強い選手がいるんだってことを改めて知ることができました。
81kgの佐々木健志選手も90kgの向将一郎選手も講道館杯では優勝できませんでしたが、グランドスラムでは優勝しています。
こういうことを目の当たりにすると、国際大会の代表選手を選ぶのは難しいことなんだと思いました。